埼玉県幸手市・久喜市で鍼灸院をお探しの方
自律神経失調症専門おかだ鍼灸院
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記事:令和5年2月17日
令和4年の8月に、五十肩(右)で鍼灸院に来られた女性がいます。
その方によると、すでに去年の暮から右肩が痛くて、腕が上がらなくなっていたそうです。
しかし、我慢をしていたけれど、回復の兆しがみられないので鍼灸を受けに来られました。
肩の状態をみさせてもらうと、腕を前に上げたり・横にあげる動作で痛みが出るようでした。
更に、慢性化している為、肩の関節が固まってしまい動きが悪くなっていました。
数カ月、施術を続けていくうちに、肩を動かしても痛みがなくなっていきました。ただ、固まってしまった関節は、もう少しかかりそうです。
しかし、そんなある日、「急に反対側の肩が痛み出して腕を動かせない」と、来られました。
肩の状態をみさせてもうと、腕を少しでも動かそうとすると激痛が走り動かせませんでした。
ただ、じっと安静にしていれば痛くないとの事でした。
このままの状態で数週間過ぎてしまうと、左肩も固まってしまい動かせなくなると思い、私(鍼灸師)も心配していました。
なぜ、私が心配したのかというと、関節が固まってしまうと3ヵ月・半年・1年・2年と動かせなくなってしまう方がいるからです。
話はそれましたが、その日、左肩の施術をしましたが特に変化があらわれませんでした。
そして、2回目は、3日後に来てもらい詳しく脈の状態(脈診)を観察しました。
すると、大腸(金)の脈が強くうっていて、小腸(火)の脈が弱く感じる事に気づきました。
また、左肩に痛みが出ている所は、大腸経(金)と肺経(金)と呼ばれる経絡上に出ていました。
この場合、相性相克では、「火」は「金」に勝つという性質(火は、金属を溶かす)があるので、小腸経(火)を強化するツボを使えば大腸経(金)の痛みを抑えることができると考えました。(下記の図参照)
そこで、鍼灸で体を整えた後に、小腸経のツボにお灸をしたところ、「腕を少しあげられる」と言っていました。痛みが軽減したようでした。
その後も、週2回の施術をしたところ、五十肩になりかけていた急性期の肩関節痛は、3週間程で痛みが無くなってしまいました。
その結果、右肩と異なり関節が固まらずにすみました。
すべての急性期の肩関節痛がうまく行くとは限りませんが、このように五十肩に移行を阻止する事ができました。(※施術の効果には、個人差があります。)
私が使用したツボは、手の太陽小腸経(火)の天宗(てんそう)です。
このツボは、肩甲棘(けんこうきょく)と呼ばれる骨の出っ張りの真ん中、その下にあります。
ここをマッサージすると痛くて気持ちが良いという人もいるし、敏感なところなので、強く押すとかえって痛くなる場所でもあります。
ここに「透熱灸」を行うようになってから、徐々に肩の痛みが改善されていきました。
■参考
ツボ:天宗
主治:胸痛を主る。乳房痛、心臓部の疼痛に著効あり。五十肩、上腕神経痛、肋間神経痛、肋膜炎、上肢挙上不能等に効く。
引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)