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鍼灸師のひとり言

必見!4カ月続いた『ばね指』に効いたツボ

親指の「ばね指」で鍼灸院に来られた女性

最終更新日:令和5年8月15日

【筆者】岡田 匡史(鍼灸師)

 

以前、『4カ月前から親指が痛い!』と、言って来られた女性がいます。

 

その方によると、『毎日湿布を貼りかえているけれど、治らない』・『以前、反対側のばね指を手術してから、皮膚が荒れるようになり手術をしたくない』と、いう事でした。

 

その女性の『親指』をみると、完全に伸びたままで、曲がらない状態になっていました。

 

経験的に軽い方であれば、

朝だけ指の曲げの伸ばしをすると、カックン・カックンして、昼間は大丈夫という事が多いです。

悪くなってくると、

朝起きた時は、まったく動かない。しかし、昼間になると『カックン・カックン』しながら、何とか曲げ伸ばし出来る。と、いう感じになってきます。

 

この女性の場合は、朝も昼も全く動かない状態が4カ月続いていたので、『手術しないと治らないかもしれない・・』と、伝えました。

 

しかし、『まだ諦めるのは早いので、3か月間はお灸を続けて下さい!』と、あるツボを教えました。

 

それは、『陽陵泉(ようりょうせん)』です。

このツボは、リウマチによる「手首の痛み」・「手のこわばり」、使い過ぎによる「腱鞘炎」に良く効くツボで、『ばね指』に使ってみても改善する力も持っています。

 

ここにお灸をすえてもらうようになってから、伸び切った親指も少しずつ曲がるようになり、痛みも減っていきました。

 

もし、あなたが『ばね指』で悩んでいる方であれば、陽陵泉のお灸をやってみてはどうでしょうか?

ばね指に効いたツボ・陽陵泉

陽陵泉について

このツボは、膝の外側にあるツボです。

 

なぜ、このツボが『ばね指』を改善する力を持っているのかというと、このツボ自体が筋に効くツボだからです。

 

もともと、陽陵泉は、『筋会(きんえ)』と呼ばれるツボで、筋の疾患に使うと良いですよ!と、昔から言われているツボです。

 

だから、『ばね指』や『腱鞘炎』の痛みが楽になってくるのです。

 

ただし、使い方にポイントがあります。

 

もし、あなたが右側の親指がばね指になった時は、左の陽陵泉を使って下さい。

 

痛い方の反対側のツボを使うと効果を発揮します。

 

もし症状に変化が現れない方は、痛い指と同側のツボが効く事があります。

ツボの場所
ばね指に効いたツボ・陽陵泉

膝の外側を触ってみると、骨の出っ張りに触れます。

 

そこを腓骨頭(ひこつとう)と呼びます。

 

この腓骨頭のすぐ下・そして、ちょっと前に『陽陵泉』があります。

 

そこに、『透熱灸』または『台座灸』を行います。

■経絡経穴概論(医道の日本社)

陽陵泉(合土穴)<筋会>

取穴部位:膝を立て腓骨頭の前下際に取る

プロフィール

岡田匡史(おかだまさし)
1978年生まれ
経歴

1日400人以上来院する整形外科・都内の鍼灸整骨院で鍼灸の施術とリハビリを担当する。

取得国家資格

・はり師
・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師