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自律神経失調症専門おかだ鍼灸院 

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鍼灸一筋のひとり言

ぎっくり腰は、痛みが生じている『反対側のツボ』が効果的!

【筆者】岡田 匡史(鍼灸師)

ぎっくり腰と巨刺法(こしほう)

ぎっくり腰

令和4年9月1日

 

あなたは、今までにぎっくり腰になった事がありますか?

 

私は、小学生の時に、布団を押し入れに入れようと持ち上げようとして、「グキッ」と、痛めた事があります。

 

その時は、鍼灸の先生に鍼をしてもらい楽になった記憶があります。

 

このぎっくり腰ですが、鍼灸院に訪れた方に聞くと「荷物を持ち上げようとして痛めた」・「くしゃみをして急に痛くなった」・「何もしていないけれど徐々に痛くなり動けなくなった」など様々です。

 

そして、このような急性腰痛の時にやってはいけない事があります。

 

それは、

  • 痛めた患部を叩いたり・揉んだりする
  • お風呂に入って温める
  • お酒を飲む
  • ストレッチをする

などです。

なぜ、やっていけないかというと、患部に「炎症」を生じているからです。

 

そこを揉んだり・叩いたり・温めたり・お酒を飲んだりをすると、炎症を助長させます。

 

また、ストレッチをすると傷めた筋肉や靭帯を、更に傷つける事につながります。

 

こんな時に、効果を発揮するのが鍼灸治療です。

鍼灸には、「巨刺(こし)」という方法があります。これは、右側に症状があれば、左側を、左側に症状があれば、右側を刺す方法です。

 

簡単にいえば、症状が現れている反対側に鍼をして、左右のバランスを整える方法です

【参考】

巨刺法は、病が体表からさらに経脈に達した際に、経脈に刺して、左右・上下の陰陽のバランスを取る刺法です。引用:陰陽太極鍼テキスト(医道の日本社)

 

その為、炎症を生じている患部をいじらずに症状の改善を期待できます。

 

最近ですと、荷物の中身を出し商品を陳列するお仕事をされている方・トラックの運転をされている方・電気工事をされている方が来られました。

 

その方達に全身調整が終わった後に、巨刺法を使ったところ、歩行時の痛みが楽になった方・腰の曲げ伸ばしが楽になった方がいました。

 

また、施術直後、何も変化を感じなかった方もいましたが、2日後に来られた時は、痛みの軽減を確認できました。

(※効果には、個人差があります。)

 

このように痛みの生じている反対側のツボを使う事によって、腰の痛みが楽になる事があります。

 

 

そして、この記事を書いている最中にも、新たに「ぎっくり腰」の方が来られました。

 

その女性によると、スーパーで買った荷物を家まで運んだ後に、徐々に腰が痛くなったそうです。

特に、腰を伸ばそうとすると痛みを生じる為、イスから立ち上がる際に辛いと言っていました。

 

この方の脈を診ると、「子宮の冷え」が腰に影響をしているようだったので、子宮の血行を良くするようにお灸をしました。

 

その後、この巨刺法を利用し右に痛みを感じていたので、左のツボにお灸をしました。

 

施術後は、少し楽になり、次の日に来られた時は、「駐車場から歩いて来られた」と言っていました。(前日は、鍼灸院の前まで、車で連れてきてもらったそうです。)
 

このように、この女性も痛みの軽減がみられました。

 

すべての方が巨刺法によって、上手くいくわけではありませんが、良くなる現象をたびたび見ています。

【参考】

「関節」・「靭帯」・「筋肉」の損傷程度、年齢、基礎疾患、生活習慣、鍼灸の感受性などの違いから、回復するスピードに個人差があります。

ぎっくり腰に使う代表的なツボ!

腎兪(じんゆ)
ぎっくり腰(腎兪)

腎兪は、腰椎の2番と3番の間から、1寸5分離れた場所にあります。

<参考:1寸は、親指の幅。5分は、親指の半分の幅。>

 

  • 右側の腎兪に痛みがあれば、左側の腎兪にお灸をします。
  • 左側の腎兪に痛みがあれば、右側の腎兪にお灸をします。
大腸兪(だいちょうゆ)
ぎっくり腰(大腸兪)

大腸兪は、腰椎の4番と5番の間から、1寸5分離れた場所にあります。

<参考:1寸は、親指の幅。5分は、親指の半分の幅。>

 

 

  • 右側の大腸兪に痛みがあれば、左側の大腸兪にお灸をします。
  • 左側の大腸兪に痛みがあれば、右側の大腸兪にお灸をします。
腸骨点(ちょうこつてん)
ぎっくり腰(腸骨点)

肩甲骨の内縁を通る垂直線と腸骨陵の交わる所

<参考:1寸は、親指の幅。5分は、親指の半分の幅。>

 

  • 右側の腸骨点に痛みがあれば、左側の腸骨点にお灸をします。
  • 左側の腸骨点に痛みがあれば、右側の腸骨点にお灸をします。

【参考】

腸骨点(ちょうこつてん)

[主治]ぎっくり腰。特に前後屈の痛み。慢性腰痛、腰痛で目が覚めるが起床すると何ともない(俗に「寝腰」と言われる症状)、下肢倦怠、鼠径部痛、仙腸関節疾患。

<引用:超旋刺と臨床のツボ(医道の日本社)>

これらは、腰痛に用いられる代表的なツボです。

 

ポイントは、これらのツボにこだわらずに、痛みを感じる反対側の同じ場所に「お灸」を行います。

 

くれぐれも、急性期の激痛の患部にお灸をする事はやめましょう。(※炎症を助長させる事があります)

また、何か所もお灸をする事も禁物です。(やりすぎ×)

 

痛みの改善がみられない場合は、鍼灸院や整形外科で診てもらいましょう。

プロフィール

岡田匡史(おかだまさし)
1978年生まれ
経歴

1日400人以上来院する整形外科・都内の鍼灸整骨院で鍼灸の施術とリハビリを担当する。

取得国家資格

・はり師
・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師