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自律神経失調症専門おかだ鍼灸院 

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眩暈(めまい)の鍼灸症例

【筆者】岡田 匡史(鍼灸師)

【目次】

 

  1. 耳鼻科でメニエール病と診断されためまい[症例1]
  2. 自律神経失調症による頭痛・めまい[症例2]
  3. 乗り物酔いをしているようなめまい[症例3]
  4. 更年期障害によるめまい・動悸・息が苦しい・喉の違和感など[症例4]
  5. めまい・不眠・頭のふらふら[症例5]
  6. 頭がぼやーっとする[症例6]
  7. 頭がふらつく・後頭部の熱感と血圧が上がる感じ[症例7]
  8. 突発性難聴からくるめまい[症例8]
  9. フワフワするめまい[症例9]
  10. 良性発作性頭位眩暈症と診断されためまい[症例10]
  11. メニエール病と診断された20代女性のめまい[症例11]
  12. メニエール病と診断された40代女性のめまい[症例12]
  13. 寝ようとした時に起こる回転性のめまい[症例13]
  14. 良性発作性頭位眩暈症と診断された48歳女性のめまい[症例14]
  15. インフルエンザ後に起きたグルグル回るめまい[症例15]
  16. 5年程前から発症した、めまい・視界が定まらない[症例16]
  17. 1年前から朝の30分だけめまいが起きる[症例17]
  18. 産後から起きた耳鳴り・めまい[症例18]
  19. シャンプーをしている最中に起きためまい[症例19]
  20. 1月中旬頃に始まっためまいと耳の詰まり[症例20]
  21. ふらふらする「スッキリ」しないめまい(症例21)
  22. 自律神経失調症・良性発作性頭位めまい症と診断されためまい[症例22]
  23. 歩いていると30分おきに「フヮ~」とするめまい[症例23]
  24. 原因不明のめまい・耳鳴り・耳の詰まり[症例24]

【鍼灸症例24】めまい・耳鳴り・耳の詰まり

来院日)令和6年6月21日

 

患 者)30代女性

 

主 訴)めまい・耳鳴り・耳の詰まり

2週間ほど前に、急にふわふわするめまいが発症し、起きていられなくなった。

 

その眩暈は、30分から40分ほど続いた。また、めまいが起きた頃から、左耳の耳鳴り・耳詰まりを感じる。

 

耳鼻科でみてもらったが、原因が分からず病名を言われなかった。

 

その後、めまいが再び起きたが、今は落ち着いている。精神的には、参っている。

 

『耳鳴り』と『耳の詰まり』は、続いている。

 

施術と経過)

脈診で体の状態をみると、『疲労』と『血流』の悪さが出ていた。また、『腎』の弱りがあった。

腹診では、ストレスを受けている反応があった。

 

これらを改善するツボに鍼を行なった。

 

■第二回目

一週間後に来てもらったところ、

  • 耳鳴りが鳴っていない日が出てきた事
  • 耳の詰まりが弱まった事
  • めまいも引き続き出ていない事

を聞いた。

 

施術は、同じ。自宅でもお灸をしてもらった。

 

■第三回目

月と火曜日だけ、耳の詰まりがあった。耳鳴りは、ほとんど鳴っていない。

 

■第四回目

耳鳴り・耳の詰まり消失。めまいも引き続き起きていないので、施術を終了した。

 

考 察)

この女性の場合、脈やお腹の状態から『腎』の弱りを察知できました。

 

東洋医学では、『腎』は耳に開竅すると言われていて、『腎』と『耳』は深い関係があります。

 

腎を中心に施術をした事が、耳鳴り・耳の詰まり・めまいから回復したと思われます。

 

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例23】歩いていると「フヮ~」とするめまい

来院日)令和5年2月24日

 

患 者)30代男性

 

主 訴)めまい

去年の11月から、仕事が忙しく休む暇がなかった。

 

そして、1か月ぐらい前から、歩いていると「フヮ~」とした眩暈が30分おきに起こるようになる。

 

特にホームセンターへ行くと、その症状が現れる。

 

脳神経外科でMRIを撮ってもらったところ、異常はなかった。医師からは、「スマホの見過ぎで、頚椎の間が狭くなっている」と言われた。

 

また、耳鼻科では、「疲労かな?」と言われた。

 

施術と経過)

脈の状態をみさせてもらうと、「心」の脈が弱くなっていたので、循環が悪くなっている事を表していた。また、交感神経緊張もうかがえる。

 

それらを改善するツボと、頭部の血流を良くする耳ツボに鍼をして終了する。

 

■第二回目

「フヮ~」とするめまいは、全くなくなったと、お聞きした。

ただ、まだ不安があるとの事。

 

■第三回目

一週間経ってから来てもらったが、めまいはない。

 

考 察)

三か月の間、休みなく働いた結果、「心」に負担がかかり循環が悪くなっていたと考えられます。

 

その影響で、頭部や耳の平衡感覚を司る器官への栄養が行き渡らずに、このような症状が現れたと考えられます。

 

今回、めまいの改善がみられましたが、同じような生活(生き方)をしていると、再発する事もあるし、症状の改善がみられない場合もあります。

 

仕事は大切ですが、身体が資本なので、休養もしっかりとった方が良いでしょう。

 

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例22】自律神経失調症・良性発作性頭位めまい症

来院日)令和4年7月15日

 

患 者)30代女性

 

主 訴)めまい

仕事へ行く準備をしていたら、急に「めまい」が起きた。

 

そのめまいは、歩くとふわふわし、目をつぶっているとグルグル回る感じだった。また、立ち上がる時・向きを変える時などにも起こる。

 

最初、旦那さんに耳鼻科へ連れて行ってもらった。

 

しかし、耳鼻科にたどりついたが、吐いてしまい検査ができなかった。そこの医師からは、「自律神経失調症」と、言われた。

 

自宅に帰ってからもめまいが酷く、救急車を呼んで総合病院へいった。MRIなどの検査をしたが、異常がなかった。

 

2件目の医師からは、「良性発作性頭位めまい症ではないか?」と、言われた。

 

後日、ネットで鍼灸が「めまい」に良い事を知り、おかだ鍼灸院に来られる。

 

服 薬)

ベタヒスチンメシル酸塩錠、メトクロプラミド錠、トラベルミン配合錠、ツムラ苓桂朮甘湯エキス、グランダキシン錠

 

施術と経過)

お腹の状態をみると、腹大動脈の拍動が強く触れる。また、鳩尾(みぞおち)や臍、臍の斜め下に圧痛がみられた。

 

これらは、自律神経の乱れ、ストレス、消化器系の弱り・瘀血(おけつ)などの反応を表している。

これらを改善するツボに鍼をして施術を終える。

 

■第二回目

歩くとふわふわしたり、目をつぶるとグルグル回るなどのめまいがなくなった。ただ、「目をつぶっていると重い感じがする」と、言っていた。

 

■第三回目

めまいと不快な症状はなくり、施術を終える。

 

考 察)

この女性は、2つの病院(耳鼻科)で、「自律神経失調症」・「良性発作性頭位めまい症」と診断されてきた。

 

鍼灸では、診断名で施術を行うわけではないので、脳からの異常でなければ、問題ありません。

 

大切なのは、その方に現れた「お腹」・「脈」「ツボ」の反応です。

この女性の身体に現れていた、自律神経の乱れ、消化器系の弱り、瘀血(おけつ)などが、回復を阻害する原因です。

 

これらを改善する事により、めまいの消失につながったと思われます。

 

この女性は、1ヵ月以内に回復されましたが、2か月・3ヵ月とかかる頑固なめまいの場合も多々あります。

 

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例21】ふらふらする「スッキリ」しないめまい

来院日)令和4年4月19日

 

患 者)40代女性

 

主 訴)めまい・後頭部が締め付けられる

2021年2月にグルグル回るめまいが起きた。その時は、良性発作性頭位めまい症と診断された。

 

その後、再び2021年12月にめまいが起こった。この時は、グルグル回るめまいではないが、ふらふらした。このスッキリしない状態が4ヵ月以上経過している。

 

整体を3ヵ月ほど受けてみたが、変化がなかった。

 

既往歴)

期外収縮

 

施術と経過)

脈に触れると、少し力を加えるだけで消えてしまうような脈だった。例えていうなら、小川に水がちょろちょろ流れているような、水量が少なく勢いのない脈だった。

 

その為、血を増やし血流が良くなるようなツボを使用し、第一回目を終える。

 

■第二回目

「前回、鍼をした後は、めまいが楽だった」と、聞く。

しかし、しばらくしてから風邪を引いてしまい、調子が再び悪くなった。

 

■第三回目

日によって、調子の「良い日」と「悪い日」がある。後頭部の締め付けられる感じが辛い。

 

■第五回目

「今日は、後頭部の締め付けがない」、「めまいも70%ぐらい良いかな」と、お聞きした。

 

■第六回目

今日も、調子は良い。

 

■第七回目

めまいは、無くなった。ただ、朝起きると右背中の凝りが辛い。

 

背中の凝りが残るが、めまいが無くなったので、施術を終了した。

 

考 察)

脈を触れた時に、小川でちょろちょろ水が流れているような、水量の少ない・勢いのない状態であった。

 

これは、循環が良くない事を表している。ここに着目して、施術をした事が功を奏したと思われます。

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例20】「ふらつき」と「耳詰まり」

来院日)令和4年4月21日

 

患 者)60代女性

 

主 訴)めまい・耳の詰まり

2022年の1月中旬頃から、「めまい(ふらつき)」と「耳の詰まり」が始まった。

耳鼻科では、最初、突発性難聴と言われた。その後、メニエール病と言われる。

 

特に、「右耳の低音が聞こえにくくなっている」と言われた。

一時、めまいと耳の詰まりが良くなって、薬を減らそうとした事もあった。しかし、また症状が現れてきた。一番つらい症状は、耳の詰まりだと聞く。

 

服 薬)

五苓散・アデホスコーワ・ペタヒスチンメシル酸塩錠・メコバラミン

 

施術と経過)

首の状態をみると、喉の弱り(扁桃病巣感染症)の反応が出るツボに圧痛があった。また、特に、首から右肩にかけて緊張が強い。

これらの反応に対し、喉の慢性炎症を鎮めるツボと、筋肉の緊張を緩めるツボ、そして、耳鍼を行い第一回目の施術を終える。

 

■第二回目

前回、施術を受けてから2日間調子が良かった。めまい(ふらつき)は、午前中に起こる事が多い。

 

■第三回目

耳の詰まりは、良くなってきた。めまいは、いろいろ日常の事をやっていると、起こりやすい。

 

■第四回目

耳の詰まりは、だいぶ良くなった。めまいは、時々起こる程度になる。調子が良いので、2週間後に来てもらうように伝える。

 

■第五回目

天気の悪い日は、不安だったが「耳の詰まり」と「めまい」は、2週間起きていない。

次回は、3週間後に状態を確認する事を伝えて終えた。

 

考 察)

この女性の場合、喉の弱り(扁桃病巣感染症反応)が現れるツボにしっかりと反応が出ていた。

喉は、自律神経の線維が密になっているので、慢性的な炎症があると色々な不調が現れる事がある。

 

喉の弱りにアプローチをした事によって、どんどん症状の改善がみられた。

また、この女性の鍼灸に対する感受性が良かった事も考えられる。

 

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例19】美容室でシャンプー中に起きためまい

来院日)令和3年7月13日

 

患 者)60代女性

 

主 訴)めまい

美容室でシャンプーをしてもらっている最中に「めまい」が起き、救急車で病院へ運ばれる。

 

検査の結果、「良性発作性頭位めまい症」と診断された。

 

7年前にも同じ病気になった事があり、「はり」で良くなった経験がある。そのような経緯で、おかだ鍼灸院を見つけて来られる。

 

 

施術と経過)

脈は、緊張している脈を現し、やや速い脈が出ていた。そして、お腹の状態を調べると、みぞおちが硬くなり・おけつの反応もある。

 

このような反応がある時は、「自律神経の乱れ」と「血行不調」がある事が分かります。

 

これらを改善するツボに鍼を施し、一回目の施術を終える。

 

■第二回目

頭が重く感じるが、めまいの症状が減っている。以前からの耳鳴りが気になる。

 

■第三回目

めまいの症状は、あまりない。今日は、首を動かした時の痛みが気になる。

 

■第四回目

買い物をして帰って、少し寝てしまったら右臀部痛と下肢痛が出た。

今回は、臀部と下肢をメインに施術を行う。

 

■第五回目

臀部痛と下肢痛も軽減する。また、めまいの症状もなくなっている。(※以前からの耳鳴りはある)

 

考 察)

この女性は、鍼を受ける前から「以前から鍼が良く効く」と、おっしゃっていました。

 

私が施術を行った時も、手や足のツボを軽く刺激しただけで、肩の緊張が緩んでいました。

 

「感受性が良い体質」と「慢性化しためまい」ではなかったので、早期に改善につながったと考えられます。

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例18】「耳鳴り」と「めまい(グルグル回る)」

来院日)令和2年8月24日

 

患 者)30代女性

 

主 訴)右耳の耳鳴り・めまい

産後、1~2週間過ぎてから「ボー」っとした耳鳴りが常時起こるようになる。

その後、授乳中・寝ている時にめまい(グルグル回る)が起きるようになった。

 

以前、一人目の子供を産んだ時も、耳鳴り・めまいが起きた。

 

耳鼻科では、「メニエール病」と言われた事がある。

 

その時、薬を服用できなかったので、実家に帰った時に「おかだ鍼灸院」で施術を受けた。

 

メニエール病の改善がみられたので、今回も来られる。

 

ただ、実家には長く居られないので期間限定の施術になった。

 

施術と経過)

脈は、沈んでいて「疲労(腎虚)」をうかがえる。お腹の状態をみると、肝臓の弱りがある。

 

これらが、この女性の回復を妨げる原因になるので、疲労回復と肝臓の働きを元気にするツボに鍼とお灸を行う。

 

■第二回目

めまいの頻度が減ってきた。しかし、耳鳴りは、変わらず。

施術は、同じ。

自宅で、お灸をしてもらう。

 

■第三回目

めまいは、感じなくなった。耳鳴りは、変わらず「ボー」っとする。

施術は、同じ

 

■第四回目

耳鳴りの頻度も減ってくる。

 

残念ながら、帰郷の期間が終了となり施術を終える。

 

 

考 察)

この女性の場合、産後の度に「肝虚(かんきょ)」という状態になり、めまいを起こしている。

 

そもそも肝臓は、血液を貯蔵して必要なところに分配する働きがある。

 

しかし、

赤ちゃんを産んだ後は、血の消耗が激しく肝臓に貯える血も減る。

 

そして、

肝臓の働きが弱る(肝虚)と、耳への血流も当然悪くなる。

 

この女性のメニエール病は、これらが原因していたと考えられます。

 

※施術の効果には、個人差があります。

【鍼灸症例17】朝の30分だけ「めまい」が起きる

来院日)令和2年2月25日

 

患 者)40代女性

 

症 状)めまい

1年前から朝起きると、めまいが起きる。しかし、30分程で症状は消失する。長い時だと、2~3時間続く時もある。

暖かい季節の時は、平気だったけれど、冬になって「めまい」が出てきた。最近は、頻度が多くなってきた。

 

めまいの性質は、船に乗ってゆらゆらと揺れる感じがあり、その揺れが酷いと吐き気が起こる。

 

去年、耳鼻科で検査をしてもらったところ、「心配のないめまい」と言われた。

 

今日は、めまいが辛く仕事を休めたので、おかだ鍼灸院に来たとお聞きする。

 

随伴症状)

吐き気・肩こり・頭痛・生理不順・生理痛

 

施術と経過)

■第一回目

脈をみると、深く沈み細く速い脈をしている。

これは、血流が悪く・交感神経が興奮している事を表わします。

 

また、肩こりがあるという事で、押してみると痛気持ち良い感じではなく、「痛み」を感じる。これらを改善するツボに鍼をして第一回目の施術を終了する。

 

■第二回目

施術を受けた次の日は、めまいが軽減して仕事に行けたとお聞きする。吐き気もない。

肩を指で押すと、前回の時と違って『痛い!』と、いう感覚はない。

 

今は、やや、ふらつく感じが少しある。 調子は、良いとのこと。

 

■第三回目

ふらつく感じも消失した。ただ、右の肩こりが少し気になる。

 

めまいがなくなったので、施術を終える。

 

年齢的にホルモンバランスの崩れやすい時期に入ってきているので、再発予防の為に不調の気配を感じたら早めに来るよう伝えた。

 

 

考察)

40代になると、卵巣機能が低下して女性ホルモンの分泌が減少します。

そうする事により、血管の拡張性がなくなり、血流が悪くなります。また、自律神経の乱れなども合わせて起こります。

 

そうなると、筋肉が硬くなり「肩こり」も起こりやすくなります。

 

この女性も、『40代に入ってから肩こりが気になるようになった』とお聞きしました。

 

また、脈の状態を確認した時も、「細い脈」・「沈んだ脈」・「速い脈」を表していたので、血管の拡張性の低下・加齢による腎の弱り・交感神経緊張などを推測できます。

 

このような事からも、「更年期に入りかけているのでは?」と考えて施術を行いました。

 

この結果、『血流が良くなり』・『交感神経の興奮も落ち着いた』ようで症状の改善につながりました。

 

ただ、気になる事は、『ホルモンバランス』や『自律神経の乱れやすい時期』という事です。

 

寝不足や過労にならないように気をつける事と、予防も大切です。

 

 

【鍼灸症例16】「ふらつき」・「視界が定まらない」

来院日)令和元年10月9日

 

患 者)30代女性

 

症 状)ふらつき・視界が定まらない

5年程前から、上記の症状が現れる。夏頃は、ふらつきが出ていなかったが、またふらつきが現れた。脳外科・耳鼻科で検査をしてもらう。

耳鼻科では、左耳の聞こえが少し悪いと言われる。そして、薬を服用する必要がないと言われる。

脳外科では、「耳と精神的なものでは?」と言われた。

 

随伴症状

手や足が冷える・便秘になりやすい・食欲がない・体がだるい・下痢になりやすい

 

施術と経過

体の状態を拝見すると、自律神経の乱れと胃腸の弱りがある。また、腎の弱りもある。

これらを改善するツボに鍼施術を行う。

 

■第二回目

視野が定まらないのは、前回の施術後から現れていない。

しかし、買い物に出かけた時や、仕事をしている時に、「ふらっ」とした。

※自宅でお灸をするように勧める。

 

■第三回目

時々、「ふらっ」とするが、フワフワ感が減った。

食欲は、戻ってきた。

 

■第四回目

めまいの状態は、最初の辛さを10とすると、3ぐらいに減ったとお聞きする。

最近、気になるのは、子供の時からの便秘の事。

 

■第五回目

買い物に出かけた時や仕事の時も、ふらつきは出ていない。視界が定まらない感覚も改善している。気になるのは、便秘だけとの事。

 

第4回目から第五回目まで、2週間様子をみていたが、症状が現れないので施術を終了とした。

 

考 察)

最初、腹診を行った時に鳩尾(みぞおち)付近を押すと圧痛がありました。この場所は、精神的興奮(不眠・不安)があると反応がみられる場所です。

その為、自律神経が乱れている方に良くみられます。この女性も、自律神経の乱れが原因の一つになっていたと考えられました。

 

また、脛(すね)付近の状態を観察すると、詰まりがありました。これは、東洋医学で言う「胃の気」がない状態です。

 

胃の気がないというのは、「消化・吸収」がうまく行われていない事を現します。

 

 

結局のところ、食べた物を消化し栄養を吸収できないと、栄養を体の隅々まで運ぶ事ができないので、ふらつきが起こったと考えられます。また、目にも栄養が行かないので視界が定まらない感覚があったと考えられました。

 

この女性のポイントは、

  • 自律神経の乱れを整える 
  • 胃の気(消化吸収が上手く行えるようにする)

これらによって、ふらつき・視界が定まらない状態の改善につながりました。

 

【鍼灸症例15】インフルエンザ後に起きたグルグル回るめまい

来院日)平成31年1月31日

 

患 者)40代女性

 

主 訴)めまい・食欲不振

2週間前にインフルエンザにかかる。その後、薬を服用するが1週間たっても体調が改善しない。しかし、ずっと仕事を休んでいるわけにはいかないので出勤した。

 

しかし、電車の中で体調が悪くなり近くの人に助けを求め、駅員さんを呼んでもらう。

 

その後、なんとか家に帰るがグルグル眩暈(めまい)がするようになり、救急車を呼んで病院へ行く。

 

病院では、『良性発作性頭位めまい症』と診断される。

「3日もたてば治る」と先生に言われる。しかし、めまいの改善がみられずに1週間程たってしまった。

 

その後、おかだ鍼灸院に「めまい」が鍼灸の適応なのか問い合わせをし来院する。

 

 

治療と経過)

インフルエンザにかかってから、体調が悪いままだとお聞きする。また、食欲もなく、固形物を食べることができない。

 

下を向くと、めまいがして真っすぐに歩けない。おかだ鍼灸院の玄関から診察ベットに移動する時も、壁によろけながら歩いている。

 

おかだ鍼灸院までは、車で家族に送ってもらい来院する。

身体の状態を診ると、『免疫力の低下(慢性扁桃炎)』と『消化器系(脾)の弱りがある。』これらを改善するツボに鍼をする。

 

施術は、仰向けでのみ行う。うつ伏せは、めまいがするのでなれない。

 

良性発作性頭位めまい症は、回復するのに時間(1~3ヵ月)かかる事が多い事を伝えて第一回目を終了する。

 

■第二回目

第二回目の施術をする前に、前回の治療で調子が良くなった事を電話でお聞きする。

そして、次の週に北海道の出張があるので、もしかしたら間に合うかもしれないという事をお聞きして、第二回目の施術を早める。

 

第二回目の施術日には、食欲が出て・犬の散歩に行けるようになったと聞く。施術も、うつ伏せができるようになった。

しかし、下を向くと眩暈(めまい)は、少し出る。

おかだ鍼灸院には、旦那さんに送ってきてもらった。

 

■第三回目

自分で、車を運転して来院できるようになった。

めまいの程度も、最初の悪い状態を10とすると、現在は2ぐらいとお聞きする。仕事に行けるようになり、少し鼻水が出るが調子は、良い。

『明日、北海道の出張へいく!』とお聞きする。

 

■第四回目

約一ヵ月ほど経ってから肩こりで来院される。

めまいは、北海道へ出張してからどーなったのかとお聞きすると、「忘れていた・・」との事。

 

考 察)

インフルエンザにかかってから、なかなか体調が回復しないとお聞きしたが、その通りに『免疫力の低下(慢性扁桃炎)』の反応が出ていました。

 

扁桃には、自律神経の線維が入っていて扁桃の炎症は、自律神経の乱れを引き起こします。その他にも、扁桃が原因(扁桃病巣感染症)になって、さまざまな体の不調を起こします。

→扁桃病巣感染症を知りたい方は、こちら

 

また、この女性の場合は、特に消化器系(脾)の働きが弱かった。

東洋医学の脾臓の働きには、『昇精作用(しょうせいさよう)』というものがあり、この作用が弱ると頭の方に栄養を送れません。その影響で、眩暈(めまい)が起こります。

 

これらが、この女性の『インフルエンザ後の体調不良』と『めまい(良性発作性頭位めまい症』が回復しない原因です。

 

これらを改善する処置をした事により、『めまい』が改善してきました。

 

【鍼灸症例14】良性発作性頭位めまい症と診断された女性

圧痛なし

来院日)平成31年2月2日

 

患 者)48歳女性

 

主 訴)回転性のめまい

先日、ディズニーシーに家族で遊びに行った。電車で行ったため、とても疲れた。

その後、ふらつきが現れるようになる。更に次の日になると、グルグル回るような回転性のめまいが起きるようになった。

仰向けに寝る動作をしたり、振り向くとめまいがする。

 

 

施術と経過)

施術ベットに仰向けで寝ると「めまい」が起きるとの事で、座ったまま身体の状態を確認する。

脈の状態を診ると、消化器系の弱り(脾虚)がある。

これを改善するツボに鍼をして、施術を終える。

この女性は、耳鼻科に行っていないようなので、病名がわからない。

 

鍼灸師は、病気の診断する事ができないが、「耳の中にある耳石の影響でめまいが起きている可能性がある」と伝える。

 

■第二回目

耳鼻科にも行ってきたと、お聞きする。耳鼻科の先生にも同じような事を言われ「良性発作性頭位めまい症」と診断された。

めまいは、前回の施術で良くなってきたと聞く。今日は、施術ベットに仰向けに寝ることができる。

 

■第三回目

めまいの症状は、出ていない。しかし、また、めまいが出るのでは?と不安があると聞く。

 

■第四回目

めまいの症状が出ていない日が続いているので、めまいの施術は、終了とする。

背中の凝りが気になるというので、背中の施術を継続。

 

考 察)

この女性の場合は、特に消化器系(脾)の働きが弱かった。

東洋医学の脾臓の働きには、『昇精作用(しょうせいさよう)』というものがあり、この作用が弱ると頭の方に栄養を送れません。その影響で、眩暈(めまい)が起こることがあります。

 

この女性は、消化器系(脾臓)の働きを改善させることにより「めまい」の改善がみられました。

 

経験上、良性発作性頭位めまい症の回復には、1~3か月ぐらいかかるものが多いです。

 

【鍼灸症例13】寝ようとした時に起こるグルグル回る

来院日)平成31年2月12日

 

患 者)49歳男性

 

主 訴)回転性のめまい

10日ぐらい前から、寝ようとした時に回転性のめまいが起こるようになった。

 

めまい以外にも、風邪を引いた時のような倦怠感、集中力が少なくなっている。

 

耳鼻科では、「首のコリが原因では?」と言われる。特に、耳に異常がない。

また、脳・首などのMRIを撮るが異常なし。

 

以前は、マッサージに行く事が多かったけれど、最近は行っていなかったのが原因かな?と心配していた。

 

治療と経過)

お腹の状態を診ると、肝臓の弱りがある。また、手汗などもかきやすいので自律神経が過敏の体質。

治療ベットに寝る時も「めまい」がするとお聞きする。

施術は、肝臓の弱りを改善するツボに鍼をする。その後、お腹にあった反応が消失する。第一回目を終了する。

 

■第二回目

前回、自律神経が過敏のタイプなので、施術後に倦怠感が出るかもしれないと話した通り、少しでたお聞きする。

しかし、二日後は、「めまい」の軽減を感じたようだ。

 

このまま良い状態が続くかと思ったが、次の日の朝は、寝返りをすると「めまい」がしたと、お聞きする。

 

身体の状態を診ると、肝臓の弱りを表すポイントの反応が減っている。

身体は良い方向に舵を切っているように感じる。

 

■第三回目

めまいの状態は、良くなって来ている。今日は、一回だけあった。朝、晩に「めまい」が出る事が多い。

また、めまいが出てきた原因が、静電気が関係しているのでは?と心配している。最近、静電気がバッチとならないので放電していないのでは?と考えているとも聞く。

 

■第四回目

朝、起きた時に「めまい」が出る。「夜は、大丈夫になってきた」とお聞きする。

 

 

■第五回目

この3日間は、「めまい」が起こっていない。

 

■第六回目

前回の治療後から、胃がスッキリした。

めまいは、一週間前に2回ほど違和感を感じる程度のものがあった。

しかし、「日常生活に困るような状態ではない」とお聞きする。

今日は、会社の商品の耐久テストを兼ねて、釣りに行ってきた。

 

以前は、施術ベットから起き上がる際にゆっくり起きていた。おそらく、めまいが起きるの恐れていたのだと思う。今日は、「サッ」と起き上がれる状態を確認できた。

 

考 察)

東洋医学的に考えると、肝臓の弱りが「めまい」に影響を及ぼしていた。肝臓は、血液を貯蔵し必要なところに血液を分配する働きがある。

 

この作用が低下すると、平衡感覚をつかさどる内耳・小脳への血流が悪くなる。そうなると、平衡感覚にくるいが生じ「めまい」が起こる。

 

肩こりも、この影響を受けて筋肉が固くなっていた。

【鍼灸症例12】メニエール病と診断された40代女性

メニエール病によるめまい

来院日)平成30年10月3日

 

患 者)40代女性

 

主 訴)めまい・耳鳴り・微熱・食欲不振

一か月以上前に、39度の高熱が続いていた。

病院で血液検査をするが、特に異常が見つからなかった。高熱の原因は、不明。その後、めまいが発症した。

 

病院では、メニエール病と診断され、アデホスコーワ・メリスロン錠・メコバラミン錠を処方された。

 

しかし、一か月経過をしてもメニエール病の改善がみられなかった。

 

仕事場の友人の娘さんが、おかだ鍼灸院でメニエール病が良くなった事を聞いて、鍼灸に興味を持ち来院する。

 

治療と経過)

脈の状態を診ると、自律神経失調の状態を表している。そして、お腹の反応を診ると瘀血(おけつ)による循環障害・免疫力の低下も出ている。

これらを改善するツボに鍼をして、第一回目の治療を終える。

 

■第二回目

特に変化が現れない。耳がキーンとしている。夜は、37.5度の熱がある。

前回の治療にお灸を追加する。

 

■第三回目

お腹の気持ち悪さが減ってくる。食欲は、7割ほど改善。

キーンとした耳鳴りも減ってくる。熱も36.8度で平熱になってきた。

めまいは、変わらずにある。

 

■第四回目

お腹のムカムカする不快感がなくなる。耳鳴りは、消失する。めまいふらつきは、7割良い。

 

■第五回目

めまいは、9割改善する。残り一割。

 

■第6回目

仕事へ復帰する予定。だんだんと、仕事へ行く日が近づき緊張した為か、めまいを少し感じたので今日は来院したとお聞きする。

 

考 察)

この女性に起きたメニエール病は、「免疫力の低下」・「循環障害」・「自律神経失調症」などが自然治癒力を阻害している要因でした。

人間の身体は、自然治癒力の働きで治ろうとしていますが、このような阻害する条件があると回復できないのです。

 

 

【鍼灸症例11】メニエール病と診断された女性

来院日)平成30年7月19日

 

患 者)女性

 

症 状)

一か月ぐらい前に、バイト中にめまいが発症する。

最初、右に耳鳴りがしていたが、途中で左も耳鳴りが起こる。食事をすると吐き気が起こる。

 

病院では、メニエール病と診断されて、5種類の薬を処方される。薬を服用していたが、めまいの改善がみられないので、ホームページを見ておかだ鍼灸院に来られる。

 

随伴症状)

耳鳴り・難聴左・耳閉・吐き気

 

治療と経過)

お腹の状態とツボの反応をみると、骨盤部の鬱血・交感神経緊張・肝臓の弱りを現す反応がある。これらを改善するツボに鍼をして第一回目の施術を終える。

 

■第二回目

耳鳴りは、少し良いかな?とお聞きするが、耳に水が溜まっているような感じがする。目をつぶっていてもグルグル回る。

自宅でもお灸をしてもらうように勧める

 

■第三回目

朝と晩だけのめまいに変化する

 

■第四回目

耳鳴りは、無くなった。めまいは、朝と晩に起こる。最初のめまいの辛さを10とすると、3ぐらいに減ったと聞く。

 

■第五回目

ほぼ、めまいが無くなったとお聞きする。辛さは、1ぐらいになる。

 

考 察)

メニエール病で悩まれている方をみると、責任感が強く・頑張り過ぎてしまうタイプ(交感神経緊張)が多いように感じる。

この女性の場合、メニエール病の回復を阻害する原因は、交感神経緊張と骨盤部の鬱血・肝臓の弱りがあった。

 

交感神経緊張により血流が悪くなり、内耳への血流にも影響が起こり「めまい」の回復を阻害していたのかと思われます。

 

【鍼灸症例10】良性発作性頭位めまい症と診断された女性

来院日)平成30年5月24日

 

患 者)30代後半の女性

 

症 状)

4月上旬に京都に旅行へ出かけた。旅行中に突然めまいが発症する。病院では、良性発作性頭位眩暈症と診断される。

 

体操と服薬をして、眩暈(めまい)症状の軽減はあったが、朝起きた時に眩暈(めまい)が起きる事と、後頭部の頭痛が一日中ある。

 

おかだ鍼灸院に来院されている、母親の勧めで来院する。

 

随伴症状)

肩こり・イライラ・体がだるい・手足が冷える・のぼせ

 

治療と経過)

脈の状態は、交感神経緊張をうかがえる。お腹の状態は、肝臓への血流の流れが悪い・自律神経の過敏を現す。また、ツボから免疫力の低下を現す反応のもある。

第一回目は、それらを改善するツボにはりを行う。

 

■第二回目

一週間後に来院。朝、起きた時の眩暈(めまい)がなくなる。

しかし、後頭部がのぼせている感じと、後頭部の頭痛がする

施術中、うつ伏せから仰向けに移動した際に30秒程、眩暈(めまい)が起こる。

 

■第三回目

眩暈(めまい)は、ない。

後頭部が重い感じがする。頭痛薬は、来院してから服用する程ではなくなった。

施術中、うつ伏せから仰向けの移動でも眩暈(めまい)を発症しない。

 

■第四回目

めまい・後頭部の重さ・頭痛もない。治療を終了とする。

 

考 察)

良性発作性頭位眩暈症は、内耳にある耳石器から耳石がはがれ、三半規管の中に入り込む事で発症する疾患です。

 

めまいの体操で、耳石を三半規管から取り除けば改善するといわれる疾患ですが、それだけでは改善されない方もいらっしゃいます。

 

それは、なぜでしょう?

 

眩暈(めまい)の原因や回復を阻害するものは、それだけではないからです。

 

この女性のように、自律神経を整えて、肝臓への血流の滞りを改善し、免疫力を強化する事により、眩暈(めまい)・頭痛の克服ができた思います。

【鍼灸症例9】「フワフワ」するめまい

来院日)平成30年3月17日

 

患 者)50代女性

 

症 状)

2月頃から、レジでの仕事中にフワフワするめまいが起こるようになり、仕事を休んでいる。

 

眩暈(めまい)の時に動悸がしたので、24時間ホルター心電図検査をするが、異常がなかった。

 

毎朝、起きた時は、足がしっかりしないでふらつく。

耳鼻科で処方されている薬を服用しているが、眩暈(めまい)が治らないのでホームページを見て来院する。

 

随伴症状)

肩こり・目の疲れ・耳閉(左)・動悸・高血圧などがある。

 

治療と経過)

体の状態を確認すると、免疫力の低下(扁桃病巣感染症)と肩の筋肉の緊張を確認する。

扁桃腺の弱りは、血管運動神経に影響し耳や脳への血流を悪化させる事がある。

その為、免疫力を高める施術を行い。首・肩の筋肉の緊張を和らげるツボに鍼をして治療を終える。

 

■第二回目

一週間後に来院する。身体の状態をお聞きすると、フワフワしなくなった聞く。しかし、朝起きると、足がしっかりしない感覚があると聞く。

 

■第三回目

少し足がしっかりしないだけになる。明日、仕事に行く予定。

 

■第四回目

仕事中に少しだけ症状が出た。しかし、朝起きた時に足に力が入らない感じもなくなる。耳閉もなくなる。

 

■第五回目

耳鼻科で平衡感覚が良くなっていると言われる。最初の辛さを10だとすると0だとお聞きする。

 

考 察)

この女性の眩暈(めまい)は、免疫力の低下(扁桃病巣感染)の反応を確認できました。免疫力の低下(扁桃腺の弱り)は、血管を広げたり・縮める作用に影響を及ぼします。

そうすると、平衡感覚をつかさどる器官への血流が悪くなったり・平衡感覚をつかさどる脳への血流に悪影響を及ぼします。

また、肩・首の凝りも強くこれらも眩暈(めまい)を起こす原因となっていたようです。

 

【鍼灸症例8】突発性難聴によるめまい

来院日)平成30年3月15日

 

患 者)70代女性

 

主 訴)難聴・耳鳴り・めまい

2~3日前に左側の耳に違和感を感じた。様子をみていたが変化がないので3月10日に耳鼻科へ行く。

耳鼻科では、左耳の聴力が低下し難聴があると言われる。診断名は、突発性難聴。プレドニゾロン錠・メチコバール・アデホスコーワを処方される

 

随伴症状)

肩こり・首に熱感を感じる

 

治療と経過)

お腹や脈の状態を診ると、自律神経の乱れをうかがえる。そして、副腎が弱っている。副腎が弱っていると、ステロイドホルモンの分泌が悪くなるので、神経の炎症を鎮める作用が弱い。

これらが、この女性の回復を阻害するものなので、自律神経を整え・副腎が元気になるようなツボに鍼を行う。

 

■第二回目

朝起きた時は、眩暈(めまい)がなかった。しかし、来院の途中で、歩いていた際にめまいが起こる。

 

■第三回目

耳鼻科で聴力検査をしたところ、少し良いと言われる。今日は、眩暈(めまい)なし。

 

■第四回目

調子が良いように感じる。肩こりもない。

 

■第五回目

耳鼻科で聴力検査をしたところ、正常になったと言われる。やや、耳鳴りが残るが普段は気にならない。薬の服用も終了したとお聞きする。

 

考 察)

突発性難聴は、早期に治療を開始すると「予後が良い」とされています。

 

しかし、

予後不良例としては、「発症後2週間以上経過している方」・「発症時平均聴力がレベルが90㏈以上の高度難聴」・「回転性めまいを伴うもの」・「糖尿病の合併者」・「高齢者」などとされています。

 

この女性は、

自律神経の乱れを起こしていました。自律神経の乱れは、内耳の循環にも悪影響を及ぼします。また、副腎の弱りは、ステロイドホルモンの分泌が低下するので、内耳の炎症を鎮める事ができません。

これらを鍼灸で体調を整える事によって、突発性難聴の回復を促す手助けをする事が出来ます。

 

この女性が突発性難聴を克服できた理由としては、

高齢でありましたが、早期に治療を開始する事ができた事。西洋医学と東洋医学の両方からアプローチできた事が、良い結果につながったと思われます。

 

【鍼灸症例7】頭がふらつく・後頭部の熱感と血圧が上がる感じ

来院日)平成29年7月10日

 

患 者)70代女性

 

症 状)

頭がふらつく・後頭部の熱感と血圧が上がる感じがする。

 

15年ぐらい前から上記の症状があり、安定剤を服用している。病院の先生には、薬の副作用で「ふらつく」ことがあるから止めるように言われる。しかし、薬を止めると余計に調子が悪くなる。

 

去年の2月には、いつもと違うグルグル回る眩暈(めまい)が起きて、CTで検査をする。特に異常はなく、耳石の関係で「めまい」が起きたと説明された。現在は、その症状はないが頭のふらつきがあるので、娘さんが、ホームページを見て連れてきてくれた。

 

治療と経過)

脈の状態を診ると、「自律神経の乱れ」をうかがえる脈をしている。そして、お腹の状態は、「不安」や「精神」が関係する時に現れる部位に反応がある。

自律神経を整える鍼をして、後頭部の熱感を取る足のツボに鍼をする。

そして、

お話を伺っている際に、少しろれつが回っていないように感じたので、MRIでも検査をするように勧めて第一回目の治療を終える。

 

■第二回目

少し調子が良い。頭のふらつきが減る。MRIで検査をしたが、異常がない。

 

■第三回目

草取りができるようになったとお聞きする。後頭部の熱感も減り・首に湿布を貼らなくても大丈夫。肩こりも減る。

 

■第四回目

久しぶりに来院。お盆などの影響もあって、しばらく来院できなかった。

治療を休みすぎたせいか、頭のふらつき・後頭部の熱感・血圧も上がり調子が悪い。今日は、後頭部を冷やしながら来院する。

 

治療直後、後頭部の熱感も取れてスッキリする。

 

■第五回目

前回治療を受けてから調子が良い。また、外を出歩いても良いか聞かれる。

体質改善のために、自宅でもお灸をするように勧める。

現在も治療中。

 

考 察)

最初は、娘さんがホームページを見て連れて来てもらったと聞いたので、効果が現れにくいかな?と思いました。

 

なぜ、

こんな事を書くのかというと、娘さん・息子さんがホームページを見て納得していても、「お父さん・お母さん」は見ていないので、嫌々、来院する場合があるからです。

嫌々受けても効果が現れにくいのは、人間の心と体は密接につながっているからです。

 

しかし、わたしが最初に抱いた不安とは違い、この女性は、鍼灸を恐れていなく効果も現れやすかったです。

 

ただ、「15年前からの症状」と「ご高齢」でもあるので、慢性化しているし回復しにくい状態という事です。

 

治療によって良くなっても、治療間隔が空き過ぎてしまうと悪い状態に戻されてしまうようでした。

 

このような場合は、定期的な「体のメンテナンス」をすると再発予防につながり、日常生活が快適に過ごせるようになります。

 

※同じ症状でも、効果には個人差があります。

 

【鍼灸症例6】頭がぼや~っとし、ふらつく

来院日)平成28年 8月29日

 

患 者)60代男性

 

症 状)頭がぼやーっとする。少しふらつきもある

数年前から時々起こり、脳外科でMRI検査をしたが異常がない。

しかし、4日前から頭がぼやーっとする感覚が頻繁に起こるようになり、当院へ来院する。

 

経 過)

腹診からは、肝臓に流れる血行が悪いようだった。

東洋医学では、肝臓の働きの中に血液を貯蔵して、必要なところに血液を分配する作用があると考えます。そこで、「肝臓の働きが問題なのでは?」と的を絞り施術を行いました。

実際に健康診断では、「肝機能検査がギリギリ引っかからなかったけれど、危なかった」と、お聞きする。

 

第一回目の施術は、肝臓を中心として施術を行った。

 

第二回目の施術は、4日後に行う。第一回目の施術を受けてから症状が現れていない。

 

第三回目の施術は、一週間後に行う。一週間のうちに2回ぐらいでたかな?とお聞きする。

 

第四回目の施術。2週間のうちに1~2回でたかも?とお聞きする。ぼやーっとする症状は、あまり気にならないようでした。

 

第五回目の施術。左腰が前屈すると痛いというので、この日から腰を中心に施術を行う。

 

第十回目の施術。腰の痛みは、なくなる。ぼやーっとするのは、時々でる。

 

第十一回目の施術。3週間ぶりの来院。ぼやーっとするのは、一回ぐらいでたかな?とお聞きする。最近は、あまり気になっていないようだった。

 

考 察)

この方のボヤーっとする・少しふらつきがあるという感覚は、肝臓の血液を分配する機能が弱っていた為に症状が現れていたと考えられます。

MRI検査をして異常がなくても、このような原因で起こる場合があります。

 

※同じ症状でも効果に個人差があります。

 

【鍼灸症例5】めまい・不眠・頭のフラフラ感

来院日)平成28年7月15日

 

患 者)70代女性

 

症 状)めまい・不眠・頭のフラフラ感

一年程前から上記の症状が現れて、病院にて服薬・注射・点滴などを行ってきた。検査では、どこにも異常がないと言われる。しかし、一年たっても症状が変わらず、夜中に目が覚めてトイレに行くときは、はっていかないといけない。

知り合いの紹介で当院へ来院する。

 

既往歴)高血圧

 

経 過)

お腹の状態をみると、特に反応がない。また、ツボの検査をしても反応がどこにもない。しかし、脈をみてみると身体が弱って慢性的に経過をしている状態を現していた。

 

自律神経や内分泌系の機能低下があるようなので、活性化する施術を行う。また、脳や内耳への血流が良くなる施術を行い第一回目を終了とする。

 

■第二回目

特に変化なし。

 

■第三回目

特に変化なし。

 

■第四回目

高血圧だった血圧が少し下がるようになる。また、眩暈(めまい)も以前より少し良くなる。

 

■第11回目

以前は夜中に目が覚めてトイレに行く際も薬を飲んでからでないと行けなかったが、大丈夫になる。

 

朝のうちは、眩暈(めまい)がややある日もあるが、ない日も出てきた。一年間、薬の服用や注射・点滴などをしても良くならなかった眩暈が、鍼灸で良くなるとは・・とおっしゃっていました。

 

※現在も施術は、継続中。

 

考 察)

このような眩暈(めまい)や不眠・頭のふらふら感などが起こる前に、ご主人の介護をしばらくしていたようでした。ご高齢で身体が弱っているのに無理をしていたために、このような症状が現れたと思われます。

 

※同じ症状でも効果には、個人差があります。

 

【鍼灸症例4】更年期障害によるめまい・動悸・息苦しい・喉の違和感

来院日)平成28 6月27日

 

患 者)40代女性

 

症 状)血の気が下がる眩暈(めまい)と動悸・息切れ・喉の詰まり・肩こり

 

一か月ぐらい前から急に血の気が下がるような感じの眩暈が起きる。その後、動悸がするので心配になり、またなってしまったらどうしようと不安になる。

 

経 過)

年齢から考えると更年期障害が現れやすい時期になります。

身体の状態を確認すると、免疫力の低下・肝臓の弱り・骨盤内の血流が悪い・ストレスによる自律神経の乱れがあるようでした。

骨盤内の血液循環が悪いと、眩暈をひきおこしやすい状態になります。

第一回目は、これらを改善する施術をしました。

 

第二回目は、少し調子が良かったけれど夕方に動悸があったそうです。

 

第3回目は、身体の調子は半分ぐらい良くなったそうです。しかし、頭痛がするのが気になる。骨盤内の血流が良くなったようでが、少し流れる血液が少ないようなので、増やすような施術を行う。

 

第4回目は、8割調子がよいそう。頭痛もなくなっていました。

 

※同じ症状でも効果には、個人差があります。

【鍼灸症例3】乗り物酔いをしているようなめまい

来院日)平成27年11月14日

 

患 者)30代女性

 

症 状)眩暈(めまい)・肩こり

一週間ほど前から、眩暈(めまい)が起こり乗り物酔いをしているような感じがある。特に下を向くと眩暈(めまい)が起こる。

 

車の運転は、何とかできるがしんどい。仕事は、デスクワークで一日中パソコンを見ている。家に帰ってからもパソコンを良く使うので、肩こりもひどい。時々マッサージなども行くがあまり効果を感じない。めまいは、今回が初めてで病院には、まだ行っていない。

 

随伴症状)足の冷え・のぼせ・不眠・イライラなど

 

治療の経過)

お腹の状態を診ると自律神経が過敏のようだった。

脈の状態を診ると身体の疲れがうかがえるので、疲労回復と自律神経を整えるツボに鍼をする。

 

その後、全身の血液循環が悪くなっているのを腹部の触診でわかったので、血液の流れをよくするツボに鍼をする。

 

また、デスクワークで首の凝りも強く、首の血流も悪いようだった。これらが回復するように鍼をして、第一回目の施術を終える。

 

■第二回目

すでに眩暈(めまい)はなく、肩の張りのみになる。しかし、頭に脳が入っていないような変な感じがある。

前回の施術後、日に日に眩暈(めまい)が改善していったと聞く。

 

■第三回目

肩の張りもなくなる。

 

考 察)

仕事や家でのパソコンの使いすぎの影響によって、首や肩の筋肉に緊張が起こり頭部や平衡感覚をつかさどる器官に行く血行が悪かった為に、眩暈(めまい)が起こったと考えられます。

 

しかし、根本的には瘀血(おけつ)があるので、全身の血液循環も悪いと考えられました。

 

この方は、病院での検査を受けていませんでした。しかし、本来なら病院で検査をして異常がないか確認してから来院して下さい。脳梗塞などの影響で起こる危険な眩暈(めまい)もあります。

 

※同じ症状でも個人差があります。

【鍼灸症例2】自律神経失調症による「頭痛」・「めまい」

来院日)平成26年12月6日

 

患 者)40代女性

 

主 訴)頭痛・めまい

風邪を引いてから急に調子が悪くなり、頭痛・めまいがある。以前もこのような状態になって動けなくなってしまった事がある。10年前に妊娠中に良性発作性頭位めまい症になった。

 

随伴症状)イライラ・不眠・足の冷え・咳・生理不順

 

治療の経過)

脈の状態や腹診・ツボの反応からも自律神経の乱れがあるようでした。また、風邪も引いていたので免疫力の低下も当然ありました。お腹の血流も悪いようだったのでそれらを改善するツボに鍼をして第一回目の治療をする。

 

第2回目は、5日後に来院されたので調子を聞くと頭痛と眩暈(めまい)は次の日にはなくなっていたそうです。

 

第3回目は、頭痛と眩暈はない。少し肩が張っているとお聞きするが体調は悪くない。

 

考 察)

眩暈(めまい)の施術は、2~3カ月続けていると改善してくる事が多いです。

この方場合は、良性発作性頭位めまい症になってしまうのでは?と不安になっていましたが、すぐに良くなっているので良性発作性頭位めまい症ではないと思われます。

この方の場合は、自律神経の乱れや免疫力の低下・骨盤内の鬱血が影響していたと思われます。

 

※同じ症状でも効果には個人差があります。

【鍼灸症例1】耳鼻科でメニエール病と診断された女性

来院日)平成26年6月24日

 

患 者)40代女性

 

症 状)眩暈(めまい)

一か月前から上を向くとグルグルと回る眩暈(めまい)が起こり、車を運転することができない。首の痛み・頭痛・目のかすみなどもある。耳鼻科では、メニエール病と言われる。症状が変わらないので、鍼灸をやってみようと来院する。

この時は、眩暈の影響で車の運転ができなかったので友達に連れてきてもらう。

 

治療の経過)

お腹の状態をみると、血液の循環が悪い(肝臓へ血流の流れが悪い)のと免疫力の低下をうかがえた。また、脳へ向かう動脈の流れも悪いようだった。

 

第一回目は、瘀血(おけつ)を改善し全身の血液循環を良くし、免疫力を高め、脳や内耳の血液循環を良くする施術を行う。眩暈(めまい)はあるが、目がすっきりしたと聞く。

 

■第二回目

目は調子良い。眩暈(めまい)はある。

 

■第3回目

日によって調子が良い日と悪い日がある。

 

■第5回目

自分で車を運転し来院できるようになる。眩暈(めまい)の辛さは、一番つらい時を10とすると、現在は3程度になる。ここまでの通院間隔は、一週間に一度のペースで来院してもらう。

 

その後、月に2回・月に1回と通院間隔が伸びてしまい、眩暈の状態が小康状態となり第12回まで施術を行う。

結果としては、やや症状が残るもの、日常生活を送れるようになる。

その後、友達のご紹介を頂き、「普通に日常生活を送っていますよ!」と、聞く。

 

考 察)

脳や内耳への血液循環を良くする施術が特に効果を発揮したように思えました。

 

同じ症状でも効果には、個人差があります。

プロフィール

岡田匡史(おかだまさし)
1978年生まれ
経歴

1日400人以上来院する整形外科・都内の鍼灸整骨院で鍼灸の施術とリハビリを担当する。

取得国家資格

・はり師
・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師

所在地

おかだ鍼灸院
住所
埼玉県幸手市中4−18−16
 
駐車場有り
①・②に2台駐車できます