埼玉県幸手市・久喜市で鍼灸院をお探しの方
自律神経失調症専門おかだ鍼灸院
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改訂日)令和3年3月28日
“風邪は万病のもと”と言われるように、免疫力の低下はさまざまな病気を引き起こします。
そもそも免疫とは、
病原菌や毒素その他の異物が侵入しても、それに抵抗して打ちかつ能力。また異物と反応する抗体を作って発病を抑える抵抗力を持つ事を言います。
そこで、大事になってくるのが、口蓋扁桃(こうがいへんとう)です。
この口蓋扁桃は、口蓋垂(こうがいすい)の両脇にあります。(風邪を引いた時に腫れて痛むところ)
そして、口蓋扁桃は、リンパ組織の集まりで「抗体」を作って口や鼻から侵入するウイルス・細菌などから身体を守っています。
つまり、口蓋扁桃(こうがいへんとう)は、「免疫」と深い関係がある事がわかります。
【参考】
■抗体とは?
自分とは違った異物(抗原=ウイルスや細菌など)が体内に入り込んだとき、そのたんぱく質に反応し、体から追い出すためにできる対抗物質
【コトバンクから引用】https://kotobank.jp/word/%E6%8A%97%E4%BD%93-14208
この口蓋扁桃が弱ってしまうと、ウイルス・細菌などの毒素・菌体成分が身体に入って、これが抗原となり、抗原抗体反応が起こり扁桃から離れた所で二次疾患を引き起こします。
これを「扁桃病巣感染症(へんとうびょうそうかんせんしょう)」と言います。
患者さんの中には、「私は風邪を引いていないし、喉も痛くないから大丈夫」と思っている方もいますが、口蓋扁桃が原因となって病気を引き起こしている可能性があります。
なぜなら、「扁桃自体は、ほとんど無症状か、軽い痛みや違和感がある程度であるが、それが原因となって扁桃から離れた臓器(皮膚・関節・腎臓)に引き起こされる疾患」とあるからです。
おかだ鍼灸院では、この“扁桃病巣感染症”の考えを重視しています。
施術の際は、「ツボ」と「腹診」で免疫と関係の深い口蓋扁桃に反応があるか?を、チェックします。
そして、反応のある場合は、口蓋扁桃の炎症を鎮めるツボに鍼灸をおこない、免疫力が高まるように働きかけます。
おかだ鍼灸院に来院される、めまい・頭痛・胃腸の不調・生理痛・肩こり・腰痛・坐骨神経痛を訴える方を脈診・腹診・ツボの反応を調べると免疫力の低下(慢性口蓋扁桃炎)がある方がほとんどです。
■扁桃病巣感染症の影響を受けている身体の状態
その他、さまざまな病気と関係があります。「免疫力の低下(慢性口蓋扁桃炎)が、万病のもとになる」と言うのは、この為です。
このような免疫力の低下が起きている状態の時に、さらに瘀血(血流が悪くなっている)があると深刻です。
免疫力の低下から起こった病気が慢性化し、改善しにくい状態になっています。
このような時は、免疫力を高めて・血流を良くするツボに鍼灸をすると、体調が改善に向かいます。
【参考図書】
照海(しょうかい)は、口蓋扁桃の炎症を鎮めるツボです。
この照海は、足の少陰腎経(しょういんじんけい)と呼ばれる経絡上にあります。
腎経と呼ばれるくらいですから、経絡をかいして「ツボ」と「腎臓」がつながっている事を表わします。
そして、東洋医学では、「腎臓」と「水」は、深い関係があります
疲労や大気汚染の影響によって、口蓋扁桃に炎症(火)を起こした時に腎を元気にしてあげると、炎症が鎮まり・喉の痛みも減ってきます。
これは、『腎臓が水の性質』なので『口蓋扁桃の炎症』を消すという事です。
喉の炎症を鎮め、免疫力を高めたい方は、照海がお勧めになる理由です。
【参考】
〇照海(しょうかい)
[主治](沢田流太谿)腎臓疾患を主る。即ち腎臓炎・腎臓結核・萎縮腎等に効く。其他、咽喉痛、気管支炎・中耳炎・耳鳴り・扁桃炎、骨髄炎を治する
<引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)>
まず、あなたの足首を見て下さい。足首の内側を見ると骨の出っ張りがありませんか?
そこを、内果(ないか)と言います。
この内果の一番高い所から、お親指一本分の幅の下が「照海」になります。
そして、このツボにお灸(透熱灸または台座灸)を行います。
【参考】
〇照海(しょうかい)
取穴部位:内果の直下一寸に取る。<引用:経絡経穴概論(医道の日本社)>
尺沢(しゃくたく)は、口蓋扁桃の炎症を鎮めるツボです。
このツボは、手の太陰肺経(たいいんはいけい)と呼ばれる経絡上にあり、「肺」と経絡を介してつながっています。そして、喉を通過しています。
尺沢(しゃくたく)が免疫力を高める理由は、
合水穴と言われて「水の性質」を持つツボなので、口蓋扁桃の炎症(火)を鎮めるる事ができるのです。
だから、免疫力が低下し喉が痛い時に使われます。
【参考】
〇尺沢(しゃくたく)
[主治]肺疾患を主る。即ち肺浸潤、肺結核に効く。また喘息、気管支炎、咽頭炎を治する。<引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)>
まず、手のひらを天井方向に向けます。そして、肘を曲げたり・伸ばしたりします。
そうすると、肘関節の上に線が出てきます。
この線上の親指側の端が、「尺沢」になります。
そして、このツボにお灸(透熱灸または台座灸)を行います。
【参考】
〇尺沢(しゃくたく)
取穴部位:肘窩横紋上にあり、上腕二頭筋腱の撓側に取る。
<引用:経絡経穴概論(医道の日本社)>
大椎(だいつい)は、免疫力が低下し首や背中がゾクゾクするような風邪の引き始めに使われます。
このツボにお灸をして、首や背中がポカポカと温かくなってくると、風邪を引かずにすむ事ができます。
大椎も、口蓋扁桃の炎症を鎮める「ツボ」なので、免疫力を高めるにはお勧めです。
【参考】
〇大椎(だいつい)
[主治]頚項強、衂血、咽頭痛、扁桃腺炎、頭痛、脳溢血、脳膜炎、精神病等に効く。
<引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)>
首を前に曲げると、後ろ側で出っ張る骨があります。この骨は、第七頚椎棘突起と呼ばれるます。
この骨と次の骨の間に、大椎(だいつい)があります。
そして、このツボにお灸(透熱灸または台座灸)を行います。
【参考】
〇大椎(だいつい)
取穴部位:第7頚椎棘突起と第一胸椎棘突起間の間に取る。
<引用:経絡経穴概論(医道の日本社)>
【参考図書】
【関連記事】
お灸には、いろいろなタイプがあります。
その中で、「一番免疫力を高める効果があるのは、どれか?」と、聞かれたら「透熱灸(とうねつきゅう)」と答えます。
これは、もぐさを「米粒」又は「半米粒」ぐらいの大きさに捻ります。
そして、皮膚に直接のせるタイプなので、黒子(ほくろ)程度の小さな火傷(やけど)が出来ます。
この小さな火傷を作る事によって、免疫作用のある白血球が増えるので、免疫力が高まると考えられています。
一般的に薬局で売っている「台座灸」は、基本的に火傷にならないタイプです。
その為、お灸による免疫力を高める効果は、少ないと考えて良いでしょう。