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自律神経失調症専門おかだ鍼灸院 

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鍼灸一筋のひとり言

採卵後の「腹痛」に効いたツボ!

【筆者】岡田匡史(鍼灸師)

採卵後の腹痛に『商丘』が効いたお話し

腹痛

令和4年10月3日

 

先日、不妊で来られている方に、「採卵をしてからずっと左の下腹部が痛い」と、お聞きしました。

 

その方のお腹を指で軽く押してみると、お臍の左斜め下(中注・大巨・水道)に痛みを生じていました。

 

また、その付近は、痛みの影響で硬くなっていました。

 

腹診で考えると、この場所は、「腎」・「血液の滞り(瘀血)」・「卵巣や子宮」の反応が出てくる場所です。

 

まず、腎の反応を取ろうと思い、腎経のツボを使うと「痛みが強くなる」と、お聞きました。

 

その為、足の触診を詳しく行うと、「足の太陰脾経」と呼ばれる経絡上に強い反応がありました。

 

そのツボは、「陰陵泉(いんりょうせん)」と「商丘(しょうきゅう)」です。

 

 

以前、生理痛の方に「商丘」にお灸をしたところ、施術中に痛みが緩和し「お腹が楽になった!」と、言われた事がありました。

 

この採卵後の女性の腹痛にも、このツボが効くと思い、お灸をしました。

案の定、腹痛が楽になったそうです。

 

なぜ、このツボにそのような効果があるのかというと、足の太陰脾経は、生殖器系を通過しています。

その為、生殖器系の問題は、この経絡上のツボに反応が出て、そのツボを使う事により、生殖器系の問題を解決してくれるからです。

長野式を創始考案された故・長野潔先生の著書(鍼灸臨床 新治療法の探求)には、『商丘は普通、足関節炎、リウマチ、捻挫、鼠経ヘルニアに有効であると言われているが、前記のように婦人科疾患領域における子宮内膜炎、卵巣炎、卵管炎、膣炎、外陰部の単純性膿瘍等にも有効である』と、書かれています。

 

この事からも、生殖器系の問題に効果がある事が分かります。

 

ツボの『見つけ方』と『使い方』

採卵後の腹痛に効いたツボ

このツボは、足首にあります。足首の内側を見ると、出っ張っている骨があります。(内くるぶし)

この斜め下の凹みが『商丘(しょうきゅう)』になります。

 

このツボが、採卵後の腹痛に『効果があるのか?』・『ないのか?』は、指で押してみて圧痛があるかどうかです。

 

『押しても全く痛くないよ!』と、いう方は、効果がないと思われます。

 

押して痛みがある方は、腹痛を緩和する可能性が高いので、お灸をする事をお勧めします。

 

ポイントは、もぐさを捻って行なう透熱灸(とうねつきゅう)を行う事です。痛みが緩和するまで11壮から21壮程行います。

 

透熱灸は、小さいヤケドになる事が多いです。

 

ヤケドの痕が残りたくない方は、紫雲膏(しうんこう)をツボの下に多めに塗ったり・8分目までもぐさが燃えたら指で消しましょう。

プロフィール

岡田匡史(おかだまさし)
1978年生まれ
経歴

1日400人以上来院する整形外科・都内の鍼灸整骨院で鍼灸の施術とリハビリを担当する。

取得国家資格

・はり師
・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師