過敏性腸症候群

• 日本の成人の約１５％にみられる頻度の高い疾患です
• ２０～４０代の女性に多くみられます
• 数カ月以上前から、腹痛・腹部不快感・便通異常（下痢・便秘）などがみられます。
• 便形状によって、下痢型・便秘型・混合型・分類不能型があります。
• 腹痛は、食事やストレスで増悪し、腸内ガスや便の排出によって軽減します
• 自律神経症状（頭痛・動悸・めまい）などを伴うことがある
• 精神症状（不眠・抑うつ・意欲の低下）を伴うことがある
• 脳と腸は、互いに影響を受ける関係になっている為、ストレスによって症状を引き起こすと考えられています。

【参考文献】

病気が見える①消化器（MEDIC　MEDIA）​

ストレスの関与が考えられていますが、明確な原因は不明です。

しかし、学校・会社（仕事）・友人・家族間の問題などの心理的なストレスが原因で発症・悪化する事が多いようです。

この仕組みは、ストレスなどを受けた時に脳内で作られる、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンが、腸の内臓求心性線維を過敏な状態にさせ、腹痛・下痢・便秘などの病態を招きます。

その為、学校・会社から帰宅する時には、ストレスから解放されるので発症する事はあまりありません。

また、飲酒・暴飲暴食・不規則な排便も誘因となる事があります。

【参考文献】

• 家庭の医学（成美堂出版）
• 自律神経の科学（講談社）

自律神経の観点からいうと、下痢は「副交感神経」の活動が亢進している状態です。

便秘の場合は、「交感神経」の活動が亢進、もしくは「副交感神経」の活動が低下になります。

鍼灸治療では、交感神経・副交感神経の働きを「抑制したり」・「鼓舞させたり」する作用があるので、下痢・便秘・腹痛の改善につながります。

ただ、東洋医学的な検査方法（脈診・腹診・ツボの反応）で調べると、

• 免疫の弱り（扁桃病巣感染症）
• 血流障害（瘀血）
• ホルモン
• 五臓の働き

など、自律神経以外にも回復を妨げる「原因」を見つける事があります。

おかだ鍼灸院では、これらの原因にもアプローチをして、「過敏性腸症候群」の改善につなげています。

過敏性腸症候群は、鍼灸の適応症の１つです。

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