埼玉県幸手市・久喜市で鍼灸院をお探しの方
自律神経失調症専門おかだ鍼灸院
幸手駅から徒歩15分・久喜駅から車で15分
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営業時間 | 平 日 午前 8:30~12:00 午後 2:00~ 6:00 土曜日 午前 8:30~12:00 |
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定休日 | 土曜日午後・日曜日・祝日 |
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完全予約制
新規の方は、限定1日3名まで
東洋医学系の鍼灸院では、脈診・腹診・手足のツボの反応から五臓(肝・心・脾・肺・腎)の何処に問題があるのか見つける作業をします。
その理由は、五臓に問題があると身体に不調を現すからです。
たとえば、
身体がだるい・食欲がない・下痢になる・不正性器出血が起きる・味覚がおかしいなど脾の症状です。
そこで、鍼灸師は、いろいろな方法で弱っている五臓(肝・心・脾・肺・腎)を見つけます。
そして、訴えている症状と合致するか検討し施術を行います。
しかし、患者さんは、脾が弱いと言うと「脾臓が病気ですか?」と、いう具合に不安になってしまう方もいます。
実は、東洋医学で言う「脾」と西洋医学で言う「脾臓」は、似ているけれど非なるものです。
今から200年以上前に杉田玄白が、オランダ医学の解剖書を翻訳して「解体新書」を発行しました。
これには、もともと日本で使われていた東洋医学の「五臓六腑」の名称を、オランダ医学の解剖書に当てはめて翻訳されました。
その結果、
「名前は同じだけれど、まったく同じ働きではない」と、いう混乱が起こるようになりました。
東洋医学では、万物を木・火・土・金・水の性質に分けました。
その分けた表を『五行色体表(ごぎょうしきたいひょう)』と言います。
この五行色体表は、五臓に問題が起きると『どのような症状が現れるのか?』教えてくれます。
例えば、
五行の性質でみると、脾は、『土の性質』があります。その為、五行色体表の『土』と書いてある縦のラインが、『脾』と関係のある事です。(※下記の図)
五行 | 木 | 火 | 土 | 金 | 水 |
五臓 | 肝 | 心 | 脾 | 肺 | 腎 |
五腑 | 胆 | 小腸 | 胃 | 大腸 | 膀胱 |
五味 | 酸 | 苦 | 甘 | 辛 | 鹹 |
五液 | 涙 | 汗 | 涎 | 涕 | 唾 |
五変 | 握 | 憂 | 噦 | 欬 | 慄 |
五季 | 春 | 夏 | 土用 | 秋 | 冬 |
五志 | 怒 | 喜 | 思 | 憂 | 恐 |
五根 | 目 | 舌 | 口 | 鼻 | 耳 |
五色 | 青 | 赤 | 黄 | 白 | 黒 |
このように、身体に現れた症状から『脾』の弱りを見つける事ができます。
東洋医学では、お腹の反応から五臓の弱りを見つける事ができます。
本来、赤ちゃんのようにふっくらしたお腹が、健康的なお腹とされています。
しかし、多くの方は、シコリのように硬くなっていたり・グニャグニャと柔らかくなっていたり・みぞおちが硬く、下腹部が軟弱の方などがいます。
これらは不健康なお腹です。
そして、脾の弱りは、『お臍(へそ)』がポイントです。
お臍周りを指腹で軽く押した時に、『硬くなっていたり』・『強い拍動を触れる』ようであれば、脾の弱りがあると考えられます。
東洋医学では、『脾は運化を主る』と言われます。
これは、食べた物を消化・吸収し、栄養やエネルギーを体全体に運ぶ働きです。
この働きが悪くなると『下痢になる』・『食欲がない』・『お腹が張る』・『倦怠感が出る(特に手足)』・『浮腫みが出る』・『痩せる』などの症状が現れます。
脾には、昇清作用(しょうせいさよう)と呼ばれる働きがあります。これは、吸収した栄養やエネルギーを体の上方(心・肺・頭部・顔面)へ送る作用です。
この働きは、内臓を正常な位置に保つ働きもあります。
脾が弱ると昇清作用が低下し、頭に栄養が行き届かなくなるので『めまい』がしたり・内臓の位置を正常に保てないので、『脱肛・胃下垂・子宮脱』などの症状が現れます。
脾には、統血作用(とうけつさよう)があります。
これは、血液が血管から漏れ出ないようにする働きです。
ちょっとぶつけただけで、皮下出血をしやすい方・婦人科疾患がないのに不正性器出血を起こす方・血便・血尿が出る方などは、脾の弱りがあるかも知れません。
脾と関係のある感情は、『思』です。これは、五行色体表の『五志』に書いてあります。
この思は、『考えすぎ』・『思い過ぎる』と脾が弱るという事です。
たとえば、
まじめな受験生でしたら、合否が決まるまでは、食事が喉を通らない方もいると思います。
これは、考えすぎ・思い過ぎが原因で脾の働きが弱くなったからです。
逆に、脾が弱ってしまうと『考え込んでしまう』・『思い悩んでしまう』事があります。
などの症状では、内科・耳鼻科・婦人科・精神科へ行くと思います。しかし、東洋医学からみると『脾』の弱りからくる症状の場合があります。
このような場合は、大元の『脾』にアプローチ(鍼灸治療)をして、症状の改善を促します。
【参考図書】