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自律神経失調症専門おかだ鍼灸院 

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鍼灸一筋のひとり言

検査で異常が出ない動悸・息苦しさを楽にするツボ!

動悸・息苦しさの原因は、瘀血(おけつ)かも

【最終更新日】令和6年5月10日

【筆者】岡田匡史(鍼灸師)

 

「おかだ鍼灸院」には、自律神経失調症による不調でお悩みの方が多くいらっしゃいます。

 

その方達の中には、病院で検査をしても異常がないのに、「動悸」や「息苦しさ」を感じて来られる方がいます。

 

ほとんどの方は、「自律神経が乱れで動悸がするのでは?」と、思われて来られるのですが、違う原因の場合も多々あります。

 

その一つに、腹部瘀血(ふくぶおけつ)による「動悸」です。

 

瘀血(おけつ)を簡単に説明すると、血液がドロドロとして流れが悪くなっている状態です。

瘀血(おけつ)を簡単に説明すると、血液がドロドロとして流れが悪くなっている状態です。

 

特に、下腹部の手術(帝王切開・虫垂炎など)でお腹を切った方にみられます。

 

その他にも、食生活・運動不足・ストレス・産後・外傷などの影響により、瘀血(おけつ)が作られてしまいます。

 

しかし、「なぜ、動悸を引き起こすのでしょうか?」

 

それは、血液がドロドロしていると流れが悪いので、心臓(ポンプ)に負担がかかるからです。

 

その為、動悸を感じたり息苦しさを感じるのです。

 

このタイプの動悸は、西洋医学的な検査で見つける事ができません。その為、「異常がない」と、言われてしまうのです。

 

鍼灸臨床 わが三十年の軌跡(医道の日本社)にも、

“この原因不明の動悸(心悸亢進)、又は異常がないと診断された動悸を訴える患者さんを診ると、共通している症状に腹部瘀血が認められることである”と、書かれています。

 

そして、このような時は、東洋医学(鍼灸)の出番です。

 

鍼灸では、このタイプの「動悸」・「息苦しさ」を楽にさせる方法を持っています。

 

あなたにも、このタイプの動悸を楽にさせるツボをご紹介します。

瘀血(おけつ)による「動悸」を楽にするツボ!

瘀血(おけつ)による「動悸」を楽にさせるツボは、3つあります。

  • 1つ目は、中封(ちゅうほう)
  • 2つ目は、膈兪(かくゆ)
  • 3つ目は、至陽(しよう)

これらのツボの使用条件・見つけ方・使い方についてお伝えします。

 

ツボの使用条件

まず、腹部瘀血(おけつ)が「動悸」に関係しているのか、見極めます。

 

自分のお臍の斜め下ぐらいを指腹で軽く「そ~っと」押します。そうすると、痛みを感じたり・硬くなっている場合があります。

 

このような時には、瘀血(おけつ)がお腹に溜まっている証拠です。

 

このような場合に①中封・②膈兪・③至陽のツボを使うと効果的です。

 

ただし、

「膈兪」と「至陽」のツボは、一分間に脈拍が80回以上の方は、使用できません。

 

この場合は、「中封」のみが、使用できるツボです。

 

中封(ちゅうほう)の見つけ方
動悸を楽にするツボ(中封)

 

中封は、足首の内側にあるツボです。

 

まず、あなたの足首を見て下さい。

 

内踝(うちくるぶし)の前には腱(前脛骨筋腱)があります。

 

この腱の内側で、ゴリゴリと硬くなっている所が「ツボ」になります。

■経絡経穴概論(医道の日本社)

中封(ちゅうほう)

取穴部位:内果前1寸。前脛骨筋腱の内側下際の陥凹部に取る(P194)

膈兪(かくゆ)の見つけ方
動悸を楽にするツボ(膈兪)

膈兪は、背中にあるツボです。

 

背中には、肩甲骨と呼ばれる骨があります。この骨の下の所を「肩甲骨下角(けんこうこつかかく)」と呼びます。

 

この左右の「肩甲骨下角」を線で結びます。その線と背中の正中線が交わる所から、1寸5分離れた場所が、ツボになります。

 

1寸について

1寸は、親指の幅です。1寸5分は、【親指の幅】と【親指の半分の幅】を足した長さです。

■経絡経穴概論(医道の日本社)

膈兪(かくゆ)

取穴部位:第7・第8胸椎棘突起間の外1寸5分に取る(P106)

至陽(しよう)の見つけ方
動悸を楽にするツボ(至陽)

至陽は、背中にあるツボです。

 

膈兪を見つける時と同じように、左右の肩甲骨下角を線で結びます。そして、背中の正中線と交わた所がツボになります。

■経絡経穴概論(医道の日本社)

至陽(しよう)

取穴部位:第7・第8胸椎棘突起間に取る(P204)

ツボの使い方

中封・膈兪・至陽の3つの「ツボ」をどのように使うかというと、「台座灸」を用います。

 

このお灸は、温かくて気持ちの良いものです。冷え症の方は、好きになってしまうかも知れません。

 

詳しくは、下記の所から「台座灸のやり方」をお読みください。

■参考図書

  • 経絡経穴概論(医道の日本社)
  • 鍼灸臨床 わが三十年の軌跡(医道の日本社)
  • 鍼灸臨床 新治療法の探求(医道の日本社)
  • 鍼灸治療基礎学(医道の日本社)

プロフィール

岡田匡史(おかだまさし)
1978年生まれ
経歴

1日400人以上来院する整形外科・都内の鍼灸整骨院で鍼灸の施術とリハビリを担当する。

取得国家資格

・はり師
・きゅう師
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師