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自律神経失調症専門おかだ鍼灸院
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更新日)令和2年4月23日
改訂日)令和3年3月25日
あなたは、排便する時に「痛みを感じたり」・「トイレットペーパーに血が付いたり」・「便器が真っ赤に染まった」ことがありますか?
痔でお悩みの方ですと、このような経験をお持ちかと思います。
先日、私(鍼灸師)も痔の痛みと出血に悩まされました。
痔になりやすい方の特徴としては、「座って仕事をする方」・「便秘の方」・「お酒を飲む方」に起こりやすいと言われています。
これは、長時間の座っていたり・トイレで力んだり・お酒で血管が拡張すると痔静脈が鬱血するからです。
私の場合は、鍼灸師なので立ち仕事ですが、座ってパソコンを使う仕事も多いからです。また、ダイエットと運動不足を解消する為にエアロバイクを頻繁にこいでいたからからも知れません。
ここでは、プロの鍼灸師がどのツボを使って「痔」を克服したのか、お伝えします。
孔最は、痔で有名な「ツボ」です。痔のツボで検索をすると、必ずどこかのサイトに出てきます。
実際に、私も痔になって「良いツボだな!」と確信しました。
このツボは、東洋医学的には、手の太陰肺経(たいいんはいけい)と呼ばれる経絡上にあるツボです。
経絡とは、気血の流れる川のようなものです。この経絡は、肺経と呼ばれるくらいですから、「肺」につながっています。
そして、この肺経は、大腸にもつながっていると考えられているので、「痔」による痛みや出血に効果を発揮します。
【参考】
“痔をなほすには肺経の孔最がよく効きます。孔最は普通一般の書物~(略)。大抵尺沢の下三横指位の処にツボが出てきます。そこが一番良く効きます。普通の処では効きません。この孔最は肺経だけれども、肺は大腸を絡っているので痔に効くのです。”
<引用:鍼灸神髄(医道の日本社)>
孔最(こうさい)が、どこにあるのかというと、腕にあります。
まず、あなたの手の平を上に向けてください。そして、肘を曲げたり・伸ばしたりすると、肘の上に線が出来ると思います。
この線上に、力こぶ(上腕二頭筋)の腱が触れるのですが、この腱の親指側に尺沢(しゃくたく)と呼ばれるツボがあります。
この尺沢から、手首に向かって3寸(人差し指から小指の幅)を取った所のゴリゴリと硬い所が、「孔最」です。
■経絡経穴概論(医道の日本社)
孔最(こうさい)
取穴部位:前腕前撓側にあり、太淵穴の上7寸、尺沢穴の下三寸に取る
このツボ(孔最)に「台座灸」と呼ばれるお灸を一日に2~3個行うと良いでしょう。
台座灸は、温かくて気持ちの良いお灸です。ドラッグストアに行けば売っています。よく見かけるのは、「せんねん灸」と呼ばれる商品です。
漏谷は、ふくらはぎの内側にある「ツボ」です。
第一弾!でお伝えした孔最(こうさい)と一緒に使うと、痔の痛み・出血に効果を発揮します。
【参考】
もう一つの例でいうならば、痔出血の場合に脾経の「漏谷」と肺経の「孔最」に施灸をするならば痔出血は止まるというのもよく使われる組み合わせである。<引用:鍼灸臨床 新治療法の探求(医道の日本社)>
このツボを使うと痛みや出血が止まる理由は、このツボが足の太陰脾経と呼ばれる経絡上にある事が関係します。
東洋医学では、脾臓の働きに「血液が血管から漏れ出ないようにする作用」があると考えられています。
【参考】
正常な状態では、血は脈のなかを流れ、外に漏れることはありません。これを中医学では、脾気が血脈に作用して、血が外に漏れないようにしているのだと考えます。
<引用:中医学ってなんだろう(東洋学術出版)>
その為、痔で出血をしているという事は、「脾臓」の働きが悪いという事になります。
しかし、
そして
だから、
と、いう具合に痔を改善するのです。
私(鍼灸師)の場合も、「孔最(こうさい)」と「漏谷(ろうこく)」を使って、出血と痛みが止まりました。
漏谷は、必ず孔最とセットで使う事をお勧めします。
まず、あなたの足を見て下さい。
ふくらはぎには、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)と呼ばれる2本の骨があります。
漏谷がある場所は、脛骨の内側です。(上記の図の点線が脛骨の際)
ツボの位置は、、内踝(うちくるぶし)から6寸上にあります。
6寸の長さがどのくらいかというと、
3寸が、人差し指から小指までの4横指なので、この2倍の幅になります。
ツボの場所を見つける時は、あなたの手を「うちくるぶし」に置いて測って下さい。
そして、内果から6寸上が「漏谷」になります。
漏谷は、「谷」という字が付くぐらいですから、ちょっと凹んでいる所にツボがあります。
そこに台座灸を一日2~3個行うと良いでしょう。
■経絡経穴概論(医道の日本社)
漏谷(ろうこく)
取穴部位:内果の上6寸、脛骨内側縁の骨際に取る
私(鍼灸師)の痔を解決したツボは、「孔最」と「漏谷」でした。しかし、痔に効くツボは、他にもあるのでご紹介します。
百会は、頭のてっぺんにある「ツボ」です。
両耳の先端から、頭のてっぺんに向かって線を引きます。
そして、
身体を縦に割る正中線と交わる所が、「百会」になります。
このツボにお灸をする場合、櫛(くし)で髪を左右に分けて、ヘアピンでとめます。
そして、髪を左右に分けた場所に透熱灸(とうねつきゅう)と呼ばれるタイプのお灸をします。
【参考】
〇百会(ひゃくえ)
[主治]脱肛及び痔核にも効く <引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)>
次髎(じりょう)は、骨盤上にあるツボです。
骨盤(仙骨)には、8個の穴が空いていて、次髎があるのは、頭方から2番目の所です。
このツボの見つけ方は、
骨盤に触れるグリグリとした出っ張っている骨(上後腸骨棘)を探します。
その骨の出っ張りの下の所で、左右に線を引きます。
その線上で、凹んでいる所が次髎(じりょう)になります。
【参考】
〇次髎(じりょう)
[主治]坐骨神経痛または麻痺にありては特効あり、必須の穴である。~ 膀胱麻痺、膀胱結核、膀胱炎、淋疾、尿道炎、婦人病等の泌尿生殖器疾患には必須の穴で、またリウマチ、血圧亢進症、半身不随、直腸炎、痔疾、脱肛等にも効く。
<引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)>
長強は、お尻にある「ツボ」です。
お尻の割れ目の先端から、肛門へ向かい尾骨(びこつ)と肛門の間にツボを取ります。
【参考】
〇長強(ちょうきょう)
[主治]痔核、痔瘻、脱肛等の痔疾患を治すると共に、精神病の発作時、癲癇等にも用いられる。<引用:鍼灸治療基礎学(医道の日本社)>
■参考図書