埼玉県幸手市・久喜市で鍼灸院をお探しの方
自律神経失調症専門おかだ鍼灸院
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更新日)平成30年9月20日
産後にめまい・のぼせ・動悸・頭痛・倦怠感・イライラ・食欲不振などの不定愁訴が現れる事を「血の道症」と呼びます。
特に、産後だけでなく、月経・妊娠・更年期に起こる身体的・精神的症状も含まれます。
これらは、「ホルモン」や「自律神経失調」の影響で起こるとされていますが、東洋医学ではどのように考えるのでしょうか?
女性は、子供を産み育てる為に、栄養となる「血(栄気+津液)」を赤ちゃんに分け与えています。
妊娠時は、母親から赤ちゃんに栄養が取られてしまうので、血が少なる「血虚(けっきょ)」という状態になりやすいのです。
この時は、「三陰交」というツボにお灸をして「血」を補うと良いですよ!と以前に伝えて事があります。(⇒詳しくはこちら)
そして、出産時には体を養っているエネルギ―でもある「血」がダイレクトに抜けてしまいます。
体を養っているエネルギーが無くなるという事は、「倦怠感」が起こるのです。
産後に十分な休養を取る事がでると、「血」を自然と補充できやすいのですが、休養があまり取れずに「精神的な疲労」や「肉体的な疲労」があると、「血」を使ってしまうので補う事ができません。
その他、
近年では晩婚化が進み高齢出産の方も多いかと思います。体力も低下しているので、「血」が補充されにくいのです。
患者さんの中には、今まで栄養ドリンク剤を毎日2本飲んで、家事や育児を頑張っていた方もいたましたが、このような理由で倦怠感が抜けないのです。(※栄養ドリンク剤を飲んで、無理をする事は、お勧めしません)
また、
産後に「めまい」や「のぼせ」・「動悸」などが起こる理由としては、下焦(げしょう)が虚した為に上焦(じょうしょう)が実したと言われます。
「一体何を言っているんだ?」と思われるので説明しますと、
下焦の下腹は、「腎」の領域で「水」の性質があります。そして、上焦のみぞおちは、「心」の領域で「火」の性質があります。
産後は、下焦(下腹)が弱くなるので、腎が弱くなると考えられます。そうすると、腎の水で心の火を消せない状態になります。
上下のバランスが悪くなっているという事です。
熱は、上に昇る性質があるので、「のぼせ」が起きたり・「動悸」が起きたり・「めまい」が起きたりとするのです。
だから、この上下のアンバランスを整える為に、失った「血」を補えるように内臓の働きを良くしたり・腎を強くするような施術が必要になってくるのです。
ちょっと、難しい説明になってしまいましたが、このような理由で、産後にめまい・のぼせ・動悸・倦怠感などが現れるのです。
産後で体調不良の方は、早く回復したいと願っていると思いますが、焦りは、交感神経過緊張をもたらし自律神経失調症を助長させてしまいます。
焦らず、ゆったりとした気持ちで、「養生」と「鍼灸」で健康管理をしていくと、1カ月・2ヵ月・3カ月とだんだんと体が変わっていきます。